匠 VS 大量生産、どちらが勝つのか?
ブレイナーズの小林です。
先日、インターネットで観たビデオが考えさせられました。
東京の下町で町工場を経営する二人の男性がいました。彼らは家族ぐるみの付き合いをするほどの仲良しでした。
一人をAさん、もう一人をBさんとします。
Aさんは昔気質の職人でとても高い技術を持ったまさに匠でした。Aさんは時にコスト効率を無視して自らが納得するまで妥協を許さない気質から常に自転車操業の状態が続いていました。
Aさんの友人が見かねて合併話を持ち掛けましたが、Aさんは品質が落ちるとその話を断りました。
一方Bさんは、Aさんにかなわないまでも良い技術を身に付けた職人というより経営者気質でした。彼は将来を見越して大量生産のプラットフォーム、つまり機械化を推進してある程度の品質を維持しながら徹底的なコストダウンを実現して売上は右肩上がりで会社は潤っていました。
あるときAさんは過労のためあっけなく亡くなってしまいました。Aさんの死後、奥さんや息子さんが知らない借金があることが発覚しました。
AさんはBさんから大金を借りていたのです。Aさんの息子さんはAさんと共に働いていたので高い技術を持っていましたがとてもすぐには返済できないほどの金額でした。
そこで、Bさんは自分の一人娘と結婚することを条件に借金の棒引きを提案しました。
Aさんの息子は悩んだ挙句にBさんの会社へ入社してBさんの娘さんと交際をすることにしました。
ここでは息子さんと娘さんの気持ちや結婚までの推移は割愛します。(結果として彼らはお互い相思相愛で幸せな結婚をしました。)
BさんはAさんの息子さんに好きなようにやってみろとチャンスを提供しました。
Aさんの息子さんはAさんの匠の技を機械化するため新しい生産ラインの設置を提案しBさんに承認されました。
Aさんの息子はお父さんが手作業で行っていた匠の技を大量生産の生産ラインに乗せることに成功しました。結果としてBさんの会社は高い匠の技を圧倒的競争力を実現した価格で販売することができ市場を制圧することができました。
このストーリーを読まれてあなたはどのように感じたでしょうか?
ビジネスとして成功するには匠の技、あるいは大量生産のいずれが勝利するのでしょうか?
わたしはこのストーリーが物語るように匠の技だけでも勝てないし、大量生産だけでも勝てないのではないかと思います。
つまり、匠の技と大量生産体制を実現することで継続的な成功を収めることができるのではないでしょうか?
あなたのビジネスにこの教訓をどのように活かすことができるでしょうか?
ぜひ、考えてみてください。
ありがとうございました。